【オリジナルCDジャケットを作成!デザインディレクション授業をレポート!】
1月17日(木)、関山雄太講師担当のデザインディレクションのタームプレゼンが行われました。
審査員として前田先生、山脇先生も参加。
今回の課題はCDやレコードのジャケット。
音楽や音源、アーティストに関わるものなら何でもOKです。
日置君がデザインしたのはレコードのジャケット。
SoundCloudに曲を配信している『Knapsack』というアーティストの曲から10曲選び、
オリジナルレコードをイメージしました。
「選んだ曲は全体的に“宇宙”が感じられるので、デザインのベースを宇宙としました。
Knapsackはエレクトリックで、近未来的なサウンドが特徴。
そこで隕石墜落により壊れた地球をイメージしました。視点は宇宙空間にいる宇宙飛行士。
不気味さだけでなく、神秘性を意識したのもポイントです」(日置君)
レコードのタイトルは「ASTRONAUT」。
NASAが提供するフリー画像をもとにイラストレーターやフォトショップ、
アフターエフェクツなど様々なソフトを駆使したそう。
<表面のデザイン>
曲にノイズを使うKnapsackスタイルに倣い、地球にもノイズをつけてデザイン。
隕石墜落後、氷河期のように地表が白くなり、さらに雲の色が変わった世界を表現しています。
<裏面のデザイン>
裏面にも全体的にノイズをプラス。隕石の奥に地球を配し、隕石墜落をイメージしています。
タイポグラフィは見やすさとバランスを意識しました。
<レコード盤のデザイン>
デザインは全体的に表面と同じ。A面とB面で雲の位置や空色を変えることで時間の経過を表しています
続いて先生からのコメントタイム。
前田先生は
「完成度が高すぎて驚きました。海外で流行りのフォント使いやテンションもしっかり押さえられています。
作家性を感じる作品です」と絶賛。
「とても綺麗な仕上がりで、どこに出してもグラフィックと言われる作品。
一方で、宇宙空間という特殊な環境にいる人から見た地球は、“黒ベタ”以外の色であるかもしれません。
その辺りまで追求できたら、新しい表現も生み出されるはず」と山脇先生。
関山先生は
「ソフトの使いこなしは大変良くできています。
強いて言えば、表と裏の色にもう少し変化をつけたらデザイン的にもっと良かったかと。
地球にタイポグラフィを入れるとさらに面白い作品になったかもしれません」とコメント。
発表後は座談会を実施。
プレゼンよりもやや和やかな雰囲気の中、デザインをテーマに熱いトークが繰り広げられました。
「“宇宙”というテーマはどんなプロセスで選んだのでしょうか?」(関山先生)
「もともとKnapsackの曲から潜在的に宇宙を感じとっていました。
宇宙をテーマとしたストーリー作りは必然のように思えます」(日置君)
「評価項目に『ビジネス』があるので、敢えてお話します。
表現者として生きるのであれば自分を信じて突き進むべきですが、クリエイターとなると“売れる”こともポイントになるわけです。
時代を読んだり、差別化を図ったりする仕掛けができないと食べていくのは難しいのが現実。
今回のデザインはインパクトやオリジナリティーという観点ではやや弱いという印象です。
ここ2、3年は他の人にはないものを探していく大事な時期になるかと。
自分だけの“感じ”をぜひ作ってください」(山脇先生)
「日置君は海外と日本では、どちらに評価されたいなど方向性は決まっていますか?」(前田先生)
「どちらかというと日本より海外、特に同世代や20〜30代に評価されたいですね。
日本と海外では音楽やデザインなど全てにおいて感性は違うので、
国内に絞るとグローバルデザインスキルが伸びにくくなってしまうように思えます」(日置君)
座談会後半では日置君が日頃参加しているtwitterのコミュニティーや注目クリエイターを紹介。
完成度が高い作品の数々に前田先生から「カッコイイー!すごーい!」と感嘆の声が何度も漏れました。
さらに、バンタンで今後こんなプロジェクトをしてみたい!…という気になる話も浮上。
今後クリエイターがますます活躍する場が誕生するかもしれません。
どうぞお楽しみに!