専攻学部を越えてコラボ
ファッション誌作成に密着!!
バンタンデザイン研究所高等部では、在学中から業界で活躍する実践的なスキルを身に着けるため「セッションワーク」を実施しています。
<What is Session Work?>
セッションワークとは、学部、専攻の枠を越えたメンバーでチームを編成し、一つの作品をコンセプトからシューティングまで行うプロジェクト。バンタンデザイン研究所専門部でも実施されている、スクールを代表するカリキュラムの一つです。
参加したのは、ヘアメイク総合2年次、美容師総合2年次、ファッションデザイナー&スタイリスト総合2年次、デザイン映像総合2年次の4コース。
さまざまな専攻で学ぶメンバーを、計8チームに振り分けています。課題では、「特定の雑誌」を選び、表紙または中ページを想定して制作。媒体のコンセプトを分析し、トレンドも表現します。今回は、2日目のシューティングに密着!
<1班「Numero TOKYO」、テーマ「2000年代セレブデニムファッション」>
インターナショナルモード誌「Numero TOKYO」をテーマにした1班。
「5月号を想定しています。テーマは『2000年代セレブデニムファッション』で、媒体のモード感と私たちが好きなロックをミックスしたいと思います」と、ファッションを担当した十場さん。
スタイリングでは、デニムのボトムスをトップスとして、トップスをボトムスとして着こなすという、大胆なアイデアを提案。
メイクは「透明感とゴージャスさを出すために、アイカラーにシャンパンゴールドを使いました」と担当・海老沢さん。
ヘア担当・比嘉さんは「イアリングをしているので、ヘアはブレーズのダウンスタイルにしました。モデルさんのクセ毛を活かしつつ、ナチュラルな力強さを表現できたら」と話します。セッションワークで学びになったことを聞くと……
比嘉さん「ファッション専攻のメンバーと関わることがなかったので、チームを組み仲良くなれて嬉しいです。また、他チームの作品も刺激になります。『装苑』をテーマにした3班は、シャツを何枚も重ねたスタイリングで、『こんなスタイリングもアリなんだ!』と、感じました」
<6班「Numero TOKYO」、テーマ「Mode Gal」>
1班と同じく、「Numero TOKYO」を選んだ6班。
星野さんは「『Mode Gal』をテーマにしています。今、Y2Kが流行していてヤマンバは当時、自分の個性を臆さずに表現するアイコニックな存在だったと思います。
雑誌を読んでいると、『強く、自分の意志でキャリアを築く、ハイクラスな女性』に向けた企画が多いと感じました。メディアの世界観と、私たちが考えるトレンドを合わせました」
スタイリングを担当した武井さんは「当日になって、バックのチェーンをアクセサリーとして使うなど、アレンジを加えました」。参加して良かったことを聞くと……「実は持病で入院していたので、チームメンバーが商品のリースを手伝ってくれました。通常、セッションワークは一回の欠席、または二回の遅刻で参加する権利がなくなってしまう厳しいプロジェクトですが、入院中にも関わらず参加を許してくれた講師にも感謝です。点滴の合間に、資料も作りました」という努力のエピソードを教えてくれました。
撮影の合間も、ルーズソックスのたるみを調整するなど、積極的に動いていました。
<3班「装苑」、テーマ「何者でもない」>
バンタンデザイン研究所 高等部 スケートボード&デザイン専攻のメンバーをモデルに起用した3班。
撮影中、「手をゆらゆらと動かしてみて!」と、モデルさんにリクエストたり……
フォトグラファーさんにも「次は、寝転んだ状態で上から撮影してください」と、積極的にオーダーするメンバー。
ヘアメイク・笹原さんは「トランスジェンダーをモチーフにしています。テーマは『何者でもない』です」。
――― メイクのポイントは?
笹原さん(写真中央)「LGBTの象徴として用いられるレインボーカラーから着想を得たメイクにしようと考えていました。最初は七色全て使う予定でしたが、メイクのTOKIKO講師と相談し変更しました。次に、モデルさんの顔に、ピンクの太い一本線を斜めに引きグラデーションで表現するメイクを考えましたが、これはしっくりこず、さまざまなアイデアで紆余曲折しました」
あるリファレンス(参考資料)で見つけたメイクをさらにブラッシュアップし、旬なオレンジと赤のグラデーションで表すニュアンスメイクに着地。プロジェクトで学びなったことを聞くと「作品作りは、一人でやることが多かったです。ファッション専攻と制作するのは初めてで、講師からは『過去には意見の違いから、メンバー間で衝突することもある』と聞いていました。でも、いざ始まってみると、メンバー同士ぶつかることはなくコミュニケーションもスムーズでした。みんなで一つの作品を作ることができ、とても良かったです」
スタイリングは、さまざまなブルー、ホワイトのシャツをランダムにボタンで繋いだドレス。
「誰もやっていないスタイリングをしたかったんです。テーマから発想し、モデルさんが中性的な雰囲気を持っていたので、メイクで血色感やフェミニンさを、スタイリングでメンズらしさを表現しました」とファッションデザイナー&スタイリスト総合2年桐渕さん。
制作を監修したプロフェッショナル講師三名からも、ポジティブなフィードバックが寄せられました。メイクアップアーティスト・TOKIKO講師「3班は、前日までメイクが決まっていませんでした。悩んだ末にたどり着いたのが今日のメイクですが、デザイン性が高いです」
スタイリスト・伊達めぐみ講師「シャツしか使っていないけれど、自由で何ものにもとらわれないクリエイティブなスタイリングに仕上がっています。イメージした雑誌のテイストに、自分たちの設定したテーマを融合させ、上手く表現していると思います」
ヘアアーティスト・ハヤシルイ講師「人間っぽさを意図的に消したヘアスタイルです。まるで、ひと筆書きしたかのようなラインに固定することで、体温を消して人間っぽさを無くすことに成功しています。血色感あるメイクとヘアのコントラストが際立っている点も良いです」とコメント。撮影を見学するメンバーが多かったのも印象的です。こうして全チームがシューティングを無事に終えました。
プロのフォトグラファーに撮影してもらうことで、撮影の雰囲気やフローも体得できます。
バンタン高等学院文化祭「HIGH FES 2022」では、デザイン映像総合2年次が制作したZINEを配布予定です。お楽しみに。
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