【高等部】選択授業「シューティング&ポートフォリオ」に密着!自分たちが考えるコンセプトでヘアメイク作品を制作!

スクールライフ
東京校
ヘアメイク学部

バンタンデザイン研究所では、業界の第一線で活躍するプロフェッショナル講師から学ぶことができます。
今回は6月中旬に実施された選択授業「シューティング&ポートフォリオ」撮影をレポートします。

【1.そもそも、「ポートフォリオ」とは?】
メイクアップアーティスト、ヘアアーティストなどが活動していく際に必須となる「作品集」のこと。InstagramやWebサイトといったデジタルだけでなく、プリントアウトして製本する場合もあります。「ポートフォリオ(作品集)」があることで、フリーランスで仕事を受注したいとき、アシスタントとして採用面接を受けるときに「これまでに、自分がどんな作品を作ってきたのか?」を伝えることができます。

撮影は、フォトグラファー・竹内政道さん、メイクアップアーティスト・NATSUKA講師、ヘアアーティスト・ハヤシルイ講師です。撮影時間は1人20分です。

【2.石黒佑奈さん「The strength of the core」(Theme/Creative)】
Concept/他人からの評価ではなく、自分の中にある「軸」。自分を貫く、だからこそ充実した人生を送れる。堂々と自信に満ち溢れている人生は美しい
Hair&Make Point/前髪はなし、ウェットにしてスプレーで固める。ブラックアイシャドウでグランジムードあふれるスモーキーなアイメイク。

石黒さん「“意志の強さ”を感じさせる女性を、モードな雰囲気で表現したいと思いました!アイシャドウの左右対称さ、モデルさんの骨格をいかしてメイクを行うのが難しかったですが、貴重な経験になりました!」

【3.上地音光さん「Doll」(Theme/Creative)】

Concept/荒廃した世界に生きる、人形のような存在
Hair&Make Point/お団子を複数作り、毛先は無造作でラフさを残す。黄緑のアイシャドウで赤いアイシャドウを囲む。眉毛は白にし、無機質な印象に。

「笑わない感じでお願いします!」とモデルさんにオーダーする上地さん。

「モデルさんはネイルをしていないから手元は映さないほうがいいね」とNATSUKA講師。「ちょっと暗いかもしれない」と、ライティングのアドバイスもしてくれます!
テンポよくシャッターを切っていくフォトグラファーさん。上地さんは、モニターを見ながら、切れ毛や気になる毛流れがあると「入ります!」と声をかけてお直しに入ります。

上地さん「『Creative』な作品にチャレンジしたかったんです。ヘアメイクの写真をリサーチしていくうちに、自分が参考にしたいリファレンス(資料)がたくさん見つかりました。約1カ月間練習してきて、アイメイクはいままでいちばん上手にできたと思います!一方で、退廃的なムード・雰囲気を出すのが難しかったです」と振り返ります。

【4.松澤心結さん「norm radiance」(Theme/Creative)】
Concept/毎日が特別じゃなくなんでもない選択や小さなこだわりの中に、ちゃんと自分らしさがある。それが私にとっての輝きでそれを大事にしていきたい。
Hair&Make Point/タイトな4つ編みのツインテールで毛先は無造作に。また、メイクは顔に描いた曲線の上にのせたパールで涼しげな雰囲気に。
予定していたモデルがキャンセルとなったため、急遽代理のモデルさんに合わせてヘアスタイルもウェーブスタイルにチェンジした松澤さん。

「時間が経つと髪がふにゃーってしてしまうから、持ち上げてエアリー感を出して!」とアドバイスするハヤシルイ講師。
「入ります!」とフォトグラファーさんに声をかけて、こまめにお直しに入る松澤さん。

お直しが終わったら「お願いします」とお声掛けして、撮影を再開します。

顔の向き、体の向きを少し変えながらベストなアングルを探っていきます。「ブロワー」で風を起こして髪に動きを出しましたが、風力が強く……「全力で吹かせなくてもいいよ(笑)!台風じゃないんだから!」とツッコミ、場を和ませるハヤシルイ講師。


数枚シャッターを切って「毛穴が目立つなぁ。鼻の毛穴の部分をカバーして」と、NATSUKA講師がアドバイス。

シューティングを終えた松澤さんは、「メイクは、クラゲのような浮遊感や透け感といったイメージを表現したかったんです。練習期間は1カ月間と限られていましたが、NATSUKA講師、ルイ講師が、楽しくわかりやすく教えてくださり、レベルアップできたと思います!」と笑顔を見せました。

【5.長田凌央羽さん「cowgirl」(Theme/Creative)】

Concept/太陽に焼けた肌、風になびく素髪、しなやかな眼差しに宿るのは、都会では得られない“野生の優雅さ”
Hair&Make Point/太めのカールアイロンで巻き髪を作り、撮影直前にほぐしてラフ&ナチュラルな雰囲気に。メイクでは、日焼けした肌を表現する。リップはマットな質感、アイラインは長く太く目元に印象を出す。
「ウェスタンな世界観が好きで、外国人モデルさんでヘア&メイクをしたかったんです!」と話す長田さん。

シャッターが数枚切られ、モニターを見つめるNATSUKA講師。「テカリが目立っているから、パフでしっかり抑えてあげて」とアドバイス。
モニターを見ながら「これはバランスがいいね!」と称賛するフォトグラファーさん。

ヘア&メイクアップ担当メンバーだけでなく、講師たちも意見を出し合いながら、モデルさんの顔の向き、体の向き、表情を変えながらベストショットを探っていきます!
約10分を撮影したところで……「入ります!そばかすを描き足させてください」と長田さん。「スパッタリング」(筆をはじいて細かい点を飛ばす技法)で、肌のそばかすを表現します。

長田さん「歯ブラシを利用して、そばかすを表現します。モデルさんの顔の近くで筆をはじくと粒が大きく、遠ければ粒が小さくなります」と説明。
また、違った表情の「cowgirl」を表現することができました。「選択授業を通じてメイクやヘアのスキルがアップしたと思います」と、長田さん。

そして、参加者のなかには、髪に装着する「ヘッドピース」を制作したメンバーも。

【6.本池杏樹さん「inner depths」(Theme/Creative)】

Concept/不気味なおとぎ話の中で長い時間生き永らえていた女性。知的でミステリアスな雰囲気と共にどこか寂しく冷たい雰囲気をまとっている
Hair&Make Point/キャンディピンク色、紫のウィッグは、トゲトゲとした虫や甲殻類から着想を得たデザイン。生気を感じない真っ白な肌、アイメイクは目を伏せたときにも奥行きを感じさせる陰影をつけ、ボディはピンクに塗りヘアと一体感を持たせる。

「人間っぽさのない、宇宙人の世界観が好きです。特にウィッグの制作が難しく、『完成するのかな?』と心が折れそうになりましたが、なんとか完成させました!」と嬉しそう。すき毛を入れてボリュームを出し、編んだ髪を固めるなど立体感を出すことが難しかったのだそう。
NATSUKA講師は「選択授業なので、コンセプトシートの書き方や、メンバーたちの“やる気”や“姿勢”をみています。私は、現場のワークフローやアシスタントとして撮影現場に入ったときにどのような動きをするのか?を教える『アシスタントワーク』という授業も担当しています。『アシスタントワーク』を受けたメンバーは、撮影現場での動きがクリアになっている印象です」と評価します。
自分たちの考えたコンセプトをヘア&メイクで表現し、さらに業界で活躍する現役プロフェッショナルがアドバイスし、ブラッシュアップしてくれます。

在学中に、いち早く現場に即した経験を積むことで、実践的スキルが身につくのが、バンタンデザイン研究所高等部で学ぶメリットです!

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