カメラ―のシャッターが切られ、テンポよくポージングをとっていくモデルさん。
バンタンデザイン研究所高等部では、学内に撮影スタジオを設けています。
高等部生は1年生から、広告や雑誌と同じ現場の仕事と流れを学ぶことができます。
今回は、ヘアメイク専攻1年&2年合同チームによって行われた
「2021AW&2022SSトレンド」ビューティーの撮影をレポート!
<No.1 THEME「2022 AW」 モデル:テリさん>
「2021AW」をテーマにした、こちらのチーム。
モデルさんは、事務所に所属しているプロフェッショナルなのでポージングは慣れたもの。
さまざまな顔の角度や、手をそえたバージョン、そうでないバージョンなど主体的に動いてくれます!
モニター画面を食い入るように見つめるメンバーたち。
気になる部分を見つけて、ヘアメイクチームが修正に入る場面も。
メイクチームも、リップラインやアイシャドウの細かな修正に入り、作品のクオリティをチーム全体で高めていきます。
メイク担当・藤原さんは
「各グループで、メイク、ヘア、ネイル&ボディと3つの担当に分かれて作品を作っています。
私たちのチームは『格好いい女性』をテーマにしました。今シーズンのトレンドでブラウン系リップが流行しているので、
リップに深みのある茶色を使ったのがポイントです」と教えてくれました!
撮影後に、感極まって涙ぐんでいたのは、ヘア&ネイル担当・坂東さん。
「無事に終わって良かったです。撮影が終わるまで、不安でいっぱいでした。
『もっとできたかな?』と思ったり、思うようにヘアスタイルが作れなかったり、
時間がかかってしまう場面もありました」と振り返ります。
ヘアのポイントは、意志の強さを感じさせる大きな外巻きと、前髪をかきあげたスタイル。
ネイルは、目元のカラーとリンクしたカーキのネイルで大人っぽさを表現しました。
シューティング後は、モデルさんとのオフショットも!
<THEME「2022 SS」 モデル:Chacoさん>
続いては、肌の透明感と、目元の濡れたようなツヤ感が印象的な「2022 SS」メイク。
メイク担当・2年呉本さんは
「マットなアイシャドウに、ツヤ感が出るバームを重ねています。
色は、春夏なので大人可愛いピンクに仕上げています」と、解説。
ヘア担当・宮坂さんは「ヘアのポイントは濡れ髪。濡れた質感、束感、ツヤ感を出すように心がけました」
ポイントは、巻く前の段階で髪全体にウエーブをかけて土台を作ることだそう。
根元にオイルをたっぷりとつけておくことで、濡れ感が演出できるのだとか。
「トレンドを知るため、ファッション誌やSNSをリサーチしました。
メイクの流行についても理解を深めることができて良かったと思います」とコメント。
また、ネイルにもこだわりが!後半は、ネイルの「ヨリ」も撮影します。
ネイル担当・角川さんは
「メイクが『大人可愛いヌーディメイク』だったので、それに似合う『チークネイル』にしました。
中央から外側に向かってグラデーションになっているネイルは、中国でも流行しています。
マニキュア付属のブラシではなく、メイクブラシでネイルを塗布することで、じゅわっとした仕上がりにしました」と話します。
将来はネイルサロンに就職したいという角川さん。
作品撮りの貴重な機会になったようです。また、1年&2年生の合同チームで動くため、1年生は「アシスタント」として動きます。
呉本さん
「後輩には、モデルさんのアテンド、撮影中はティッシュや必要なアイテムを手渡してもらい、
撮影後のメイクオフなどをお願いしています。サポートに入ってもらえるので、とても助かります」と話します。
2年生にとっては後輩に現場でのお手本を見せる機会、1年生にとっては撮影の流れを理解し、
サポートするための動きを学ぶ場でもあるんですね。
<THEME「2022SS」 モデル:LiNAさん>
メイク担当・彦坂さん
「2022年SSの春をイメージして作りました。アイメイクにこだわっていて、春らしいグリーンのカラーマスカラを塗っています」
スカーフの柄とリンクしたネイルは、白、赤、緑を使った小花柄!
近年、ファッショントレンドとしても人気が高い「レトロフラワー」が春のムードを感じさせます。
撮影がスタートし……、モニターを真剣に見つめる在校生たち。
気になるところを見つけ、「入ります!」とカメラマンさんに声をかけてお直しに入ります。
モデルさんの手元にオイルを塗って、光沢感をプラス。
カメラマンさんも「直したかったら、遠慮せずにいつでも声をかけて」と、優しくサポート。
メイクチームもリップラインを左右対称に整えて、テキパキと動けていました。
指導してくださるのは、メイクアップアーティスト・TOKIKO講師と、ヘアアーティスト・ハヤシルイ講師です。
メイクアップアーティスト・TOKIKO講師は
「1年生はアシスタントとしての動きを学び、2年生は現場での動きを見せることが求められます。
各自、役割ごとに動けていることは評価できますが、強いて言えば2年生にはもう少し“後輩を育てる”ことを意識してもらいたいと思います。
1年生は、アシスタントとしての動きがより明確に見えるようになって、立ち振る舞えるといいですね」とコメント。
ヘア監修・ハヤシルイ講師は
「高等部生の純粋なやる気は素晴らしいです。授業での作品作りで、『もうできているよ』と声をかけても『これで大丈夫ですか?』
と、その後も作品をブラッシュアップして意欲的に見せに来てくれるメンバーも多い。
バンタンデザイン研究所専門部のメンバーと変わらない熱量を持っています」と、評価します。
撮影を通じて、改善点も達成点も含めて、自分たちの現在地が明確になったはず。
今回得られた気づきを、ぜひ、次のターム(学期)での制作にも活かしていってください!